ディスクシリンダーとは
U9シリンダーが発売される前に、カギメーカーの最大手MIWAが採用していたシリンダーの方式です。カギの中には数枚のディスクが入っており、そのディスクの高さを合わせることでカギが回るようになっている仕組みです。他のメーカーがピンで作っていたものをMIWAはディスクで作ったわけです。
このシリンダーは一時期ピッキングで話題になったシリンダーです。カギメーカー最大手のMIWAが推奨していたので多くの住宅に取り付けられてきました。今もたくさんの住宅についているのを目にします。
ディスクシリンダーの特徴
昔は日本の住宅の8〜9割がこのシリンダーでした。ピッキング被害で一時期話題になり、廃盤になってしまったシリンダーです。ピッキングに対する耐性はゼロといってもいいくらいです。
同じようにピッキングに弱いとされているピンシリンダーでさえ、6・7本のピンの場合には打撃音(カチッ カチッという音)が大きくて若干の抑制効果があるものの、ディスクの場合はジージーという小さな摩擦音ですむので、音の抑制効果もありません。
ピンでなくディスクにすることで、製造しやすいという利点があったものの、その利点も今となってはU9のほうが製造しやすいため廃盤になってしまったんでしょうね。
なお、ギザギザのカギ全般に言えることですが、合鍵が作りやすいです。合鍵作成料金も数百円で作れます。
ディスクシリンダーのピッキング
昔ピッキングで話題になったのがこのディスクシリンダーです。窃盗団はディスクシリンダーを中心に狙っていました。理由は開けやすかったからです。やり方を知ってしまえば一分以内に開けることができます。普通にカギで家に入る感覚で開けることができるのです。一分以内なら目立ちませんよね。狙われるのには理由があったわけで、このカギが付いているお宅の場合は交換をお勧めします。MIWAのU9に換えるだけでピッキングに対する耐性が大きく変わってきますので。
ディスクシリンダーの形状はこちらになります
ディスクシリンダーの穴の現物です
ディスクシリンダーの図
写真だと特徴が捕らえづらいと思うので図にしてみました。
簡単に説明すると鍵穴が「く」の字になっているシリンダーです。
ディスクシリンダーの小話
カギの魅力を知る登竜門がこのシリンダーです。分解もしやすく、組み立てもしやすい(だから製造コストが安いので大量に生産され多くの住宅につけられたのだとおもいますが)、さらにはシリンダーの動きも分かりやすいので、仕組みを理解する教科書的なシリンダーです。家にこれが付いている方は交換した際に一度分解してみると面白いですよ。カギの魅力に取り付かれるかもしれませんね。